CIOTA ベイカーパンツの3rdモデル。デザインと仕様を1stモデルのワイドテーパード型に戻し、生地を更に進化させ、今までより更に改良したムラ糸バックサテンを使用してます。尿素釦、シングルステッチのポケットなど、デザインとディテールの仕様は1970年代前半のアメリカ軍のベイカーパンツがモチーフですが、肌触りは滑らかなで繊細な質感のパンツです。
この生地は裏側の糸が長くわたる面の肌触りもよく、ツルツルとした触り心地、滑りの良さも特徴の1つです。横糸が表側に多く出るため、横糸の素材感が出やすく高密度×高打ち込みでも柔らかくソフトな風合いになる組織です。本素材の開発にあたり最大のポイントはヨコ糸に使用するスビンコットンで古着のような味のあるムラ糸を再現出来るかと言う事でした。ムラ糸やスラブ糸は通常既存に多くありますが、特に太番手は繊維長の短い綿や落ち綿と言われる綿を使用します。しかし、今回はスビンコットン100%の綿から別注で糸を引いています。独自のムラ感も再現するには詳細の設定が難しく、試作として糸を紡績する際にも何回かの調整を経て、ようやく糸が完成。経糸スビン20/1、横糸スビンムラ糸 8/1、やはりスビン100%らしい素晴らしい質感となりました。加工はスビンコットンの風合を活かすため、よけいな樹脂はあえて使用しない、レギュラー加工です。洗えば洗う程、風合が良くなっていくと共に、エレガントで質実剛健、経年変化も楽しめます。