ウールコットンの収縮率の差を利用して、表面感を生み出したサッカー生地を用いた比翼仕立てのオーバーサイズシャツ。ウールとコットンを同じ色で染めることで表面の凹凸の違いだけで柄を表現しています。AUBETTの得意とする立体裁断により作られたBOXシルエットのオーバーサイズシャツ。着心地が悪くなるシャツのイメージを覆したく、肩の傾斜と身頃のボリューム、アームホールに拘り、フワッと肩に乗るイメージのパターンで作っています。袖を通すと違いを感じられます。裾の仕様にも拘り、通常シャツは裾は三つ折り始末ですが、AUBETTは裏バインダーという始末を採用し、その狙いは裾に厚みを持たせシルエット全体が裾へ向かい真っ直ぐ落ちるようにしています。そうすることで横から見たラインが、ボディラインを覆い、とても美しいシルエットを際立たせます。
コットンと梳毛のサマーウールを使用した平織の縮絨を利用したオリジナルのサッカー素材。デザイナー自身、ウールシャツの素晴らしさを年々感じ、特に日本の湿度に適正な素材と思っている。夏と冬、それぞれ自身の体温と呼応し、体温調整を行う繊維は本当に素晴らしく、着れば着るほど感じられます。特に拘ったポイントは、洗濯機でじゃぶじゃぶ洗えることやシワが気にならないこと (ウール繊維のため多少の縮みを考えると1サイズ上もオススメ)。
細い無数の線で構成されている柄の代名詞でもあるグレンチェックに目をつけ、線をそれぞれ、綿とウールに配列し、そこから生まれる縮絨の差でシワをデザイン。まるでオーストリッチのような荒々しさもあり、どこか規則性も感じるミニマムでモダンな美しさも共存しているような、そんなオリジナルのサッカーを表現。機能性としても、梳毛のサマーウールは真夏に最適な素材。動物の持つ、体温調整や消臭効果は近年大手スポーツメーカーでも強く打ち出されているほどです。デザイナー自身も本素材を真夏に着て過ごし綿より何倍も快適で涼しく過ごせ、イージーケアで上品に見える素材をいつも目指し作ってきた中、本素材はある種その答えのような気がしたそうです。